レコードプレーヤーを直してみた
2017/01/14
昔 中学生の時、新聞配達のバイトをして初めて買ったステレオ。
押入れの奥にしまったまま、何年も電源を入れていなかったステレオ。
急にレコードが聴きたくなり、引っ張り出した。
が、音が鳴らない。
とりあえず、裏蓋を開ける。
ゴチャゴチャいじくってたら、レコード以外音が鳴るようになった。
レコードのモードになったまま、他のモードに切り替えられなかったみたい。
裏側の蓋を開けて見えた構造がおもしろい。
このころだから、まだ MADE IN JAPAN の部品の数々。
プラスチックのギヤも、いろんな種類がたくさん。
この製品にいったいどれだけの金型が必要やったんやろう。
親父の世代の職人が機械で加工している姿が思い浮かぶ。
ボタンを押すとレコードが回転して、
アームが動き定位置に針を落とし、
音楽が終るとアームが上がり元の位置まで戻る。
この一連の動きを、ひとつのモーターからギアやカムを連動させて行っている。
よく考えてるなぁ~♪
しばらくカセットテープでアナログ三昧(^^)
後日、古いレコードプレイヤーが回らない原因のひとつが、駆動部のゴムの劣化らしいということが、ネットを調べてわかった。
直してみよう!
まず、ターンテーブルを分解。
金具を外します。
分解して見てみたら、ゴムが劣化してドロドロに溶けていました。
溶けたゴムがへばりついています。
溶けてへばりついたゴムを、シンナーをつけながら綺麗に取り除きます。
シンナーがきつすぎて、プラスチックの表面が溶けてしまったとこもあるけど、気にしない。
マッチするベルトのサイズがわからないから、CADで図面を描いて周長を計測。
日本橋の電気街に買いにいくと、二件目で丁度いいサイズがあった。
店員さん曰く、メーカーも製造していないらしい。
ラッキー!
帰って早速セッティング。
円テーブルの裏側にゴムを付ける。
小窓からモーターシャフトにゴムをひっかける。
手前の黒い部品は、33回転と45回転を変える装置。
モーターシャフトは径が2段になっていて、ここで回転スピードをゴムに伝達する。
元の状態にもどして、電源ON.
早速、レコードを聴いてみる。
回転もアームの動作も良好。
直った!!!
めちゃくちゃ嬉しい!!
十数年ぶりのレコードの音。
30年以上前のプレーヤーで再びレコードが聴けるなんて、、、ちょっと感動。
昔うっとおしかったパチパチするノイズも懐かしい。
レコードを聴くには、
表面のホコリをクリーナーで落として、
ターンテーブルに載せ、
針を落とす。
この儀式があるから、いいんやろうなぁ。
昔は音楽を聴くことは今より特別で、音楽を聴く時間をもっと大切にしていたのを思い出した。